《想いを引き継ぐ》

  〜想いを引き継ぐということ〜
 
半年くらい前、バイクで遠方から一人でお越しになられたお客様。
「生シラス丼」を食べるために大分沿岸部の町まで行かれ、その帰り道に立ち寄ってくださいました。
話を伺うと、古処の閉店時に私達に声をかけてくださり「JJジョンソン」の話をしたとのこと。
そう言われてみて思い出したのですが、古処に行く道中、たまたまカーステレオからJJジョンソンの柔らかなトロンボーンの音色が響いていたこともあり、そのタイムリーなお話に話がはずんだ事が。
またその時に「うちにあるレコードはもうおれ以外聴かない。俺に何かあれば処分される事になるだろう。だからこちらに全て預けます」と話をされておられました。
 
それから数ヶ月。先日、そのお客様がご家族でご来店くださいました。たくさんのレコードを携えて。。。
まだ60代前半だと言うこの男性と奥様。「終活をしている」とのことで、ご自身が持っておられるほとんどのLPを持って来られました。
またピアノの先生をなさっておられるという奥様もクラシックのレコードをたくさんお持ちいただきました。
私達は元々、老舗ジャズ喫茶 古処さんからパラゴン等を引き継いだという経緯もありますが、最近有難いことに、このようにお客様からレコードを譲り受ける機会も増えてきました。
 
大切に守ってきたものを次の世代へ受け継ぐというのは本当に本当に勇気のいること。
また、そんな想いもこもった大切な物を引き継ぐと言う責任。
 
新型コロナ・ウイルスで混乱する世の中に、決して自分の身に何が起きても不思議ではない。
そんなことを思いながらも、改めてその責任の重さを感じる今日この頃です。

音と珈琲 一粒万倍

大分・竹田のミニトマト農家=私達の家にパラゴンがやってきた!

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